廃棄物学会論文誌
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論文
ハンディタイプオープンパス型計測器による大気環境中メタン計測手法の廃棄物最終処分場への適用
谷川 昇古市 徹石井 一英松尾 晃治井関 孝弥
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2006 年 17 巻 5 号 p. 305-312

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抄録
市販のハンディタイプオープンパス型都市ガス漏れ検知器 (オープンパス型メタン計測器) と反射板を用いた簡便な大気環境中の平均メタン濃度の計測手法を提案し, その計測手法の測定値の信頼性と実際の最終処分場への適用性を検討した。
オープンパス型メタン計測器を用いたメタン濃度の測定値は, 水素炎イオン化方式炭化水素自動計測器 (FID自動計測器) のメタン濃度の測定値と良い相関関係が認められたこと, オープンパス型メタン計測器と反射板間の距離にほとんど影響されないこと, 再現性も良好であったことから, 提案した計測手法によって, 大気環境中のメタン濃度をFID自動計測器と同程度の精度で計測できることがわかった。さらに, 提案した計測手法は, 実際の最終処分場内において, 平均メタン濃度とその変化を簡便かつ正確に把握でき, 埋立ガスによる作業環境への影響や埋立廃棄物の安定化の進行状況の把握等に活用可能であることを示した。
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© 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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