抄録
感染性産業廃棄物における、総合的なトレーサビリティシステムを開発中である。実際の廃棄物に、2.45GHzのICタグを貼り付け、2種類のアンテナでICタグを読取る実証実験を実施した。円偏波アンテナを2枚使用し、ICタグに対して角度が付くようにアンテナを配置してICタグを読取ったところ、安定した読取りが実現できた。また、従来から懸念されている電解質による読取り障害については、廃棄物容器とICタグの間にパットを挿入することによって解決できることが判明した。実証実験の結果から、ICタグの利用は、感染性産業廃棄物のトレーサビリティシステムの構築に極めて有効な手段といえる。