廃棄物学会研究発表会講演論文集
第19回廃棄物学会研究発表会
セッションID: C5-4
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C5 焼却灰の特性・安定化処理
蛍光 X 線法による下水処理汚泥焼却灰の分析
*大渕 敦司坂本 純一中村 利廣
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抄録
ガラスビード/蛍光X線法により下水処理汚泥焼却灰中の主成分 10 元素・微量 5 成分を分析した。汚泥焼却灰中にはSi, P, Al, Ca, Feが主成分として10-30 mass% 含まれていた。また, 重金属類が数千ppmと高濃度で検出された。これは下水汚泥中の重金属が焼却によって灰中に濃縮されたためと考えられる。さらに, 一年間汚泥焼却灰を発生日別に測定して季節変動を観察した。焼却効率に差がある流動床式焼却炉を二つ使用しているため, SiO2とP2O5の変動幅が大きかった。元素組成の相関を見ると, SiO2とCaOは高い相関があった。これらはセメントの主要結晶相であるalite (2CaO·SiO2)や belite (2CaO·SiO2)を構成する成分であり, X線回折図形上からは判断できなかったが, 汚泥焼却灰中にはこれらの結晶相が含まれている可能性もある。
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© 2008 一般社団法人 廃棄物資源循環学会
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