抄録
本研究では,環境性・経済性の両面で最適な廃棄物処理・リサイクルシステム(BAS:Best Available System)を提案することを目的とし,自治体や事業者が容易に利用できる一般廃棄物処理システムの実効性評価ツール(BASソフト)の開発を行ってきた.BASソフトは実測値を用いた現状評価やプラントメーカーの設計・計画値に基づいたデフォルト値を用いたケーススタディを行うことができる.そこで,ソフトによる実測値を用いたガス化溶融施設の現状ごみ処理システムの評価を行い,施設の評価方法の検討を行い,またその評価結果を住民への説明材料として利用する方法の検討を行った.また,デフォルト値を用いた検討として,溶融物の最終処理方法の組合せによるケーススタディを行い,当施設のBASとなり得る処理システムの提案を行った.