本稿では、各国の現地調査結果に基づき、現時点における日中韓3ヵ国におけるELV(End-of-Life Vehicle)処理の状況を概観したうえで、日中韓3ヵ国のELV処理の問題点と解決策などを抽出し、基礎的な分析を行った。また、今後十数年以内には、本格的に自動車リサイクルの時代が到来すると思われるため、日中韓3ヵ国を中心に東アジア地域における自動車リサイクルの原則と方針を定めた上、リサイクル・適正処理に関する情報管理ネットワーク構築・環境負荷に最小限にする解体技術とリサイクルシステム構築を模索することが重要である。