抄録
排水処理において余剰汚泥の発生を管理することは、処理コストを減少させる上で非常に重要、かつ重大な技術的課題である。生物接触材バイオフリンジ(BF)を用いた揺動床による処理では、BFに多量の汚泥を保持することができるため、余剰汚泥削減への効果が期待されている。本研究では、ラボスケールの処理装置にBFを充填し、運転条件や容積負荷を変化させて実験を行った。7kg-COD/m3/dという高い容積負荷の条件下であってもCOD平均除去率は80%以上であり、安定した処理を行うことができた。実験期間におけるみかけの汚泥収率(Yobs)は0.13 kg-MLSS/kg-CODremovedから0.29 kg-MLSS/kg-CODremovedであった。揺動床内の活性汚泥中で非常に多くの原生動物や後生動物を確認することができ、このことが余剰汚泥の削減につながったと考えられる。加えて、BFを設置することで汚泥滞留時間を長く維持することができたことも余剰汚泥の削減の原因となった。BF上に付着した多量の汚泥と細胞外ポリマー(EPS)濃度の比率は64%から84%と非常に高かった。