日本水処理生物学会誌
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熊野川における生活排水・農業集落排水処理施設放流水の底生動物に及ぼす影響および天然ヨシ原川床による水質浄化特性
保光 義文渡部 晃久竹野 健次新川 英典佐々木 健
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2007 年 43 巻 2 号 p. 63-71

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抄録
ヨシ原川床の多くが残存する瀬野川支流熊野川において、農業集落排水処理施設の新設(2002年)前後の底生動物の変化と、ヨシ原の水質浄化能力について約14年間(1992-2005年)調査した。生活排水の流入する上流、時光地から処理場排水の流入する墓苑、下流の荒谷まで、生物学的指標のpp、Pi、Bi、種数、Di、ASPTの改善、悪化、改善のパターンを解析すると同時に、ヨシ原の水質浄化能力を検討した。また、2002年において墓苑では、処理水の新規流入により一時的に水質は悪化したが、処理水排水は増加するにもかかわらず、水質は年々改善され、2005年には排水前のレベルまで改善され、ヨシ原が有機物負荷を削減し水質浄化力を強化していることが示唆された。この時、墓苑や荒谷のヨシ原ではカゲロウ目やトビケラ等の毛翅目が優占し、生活排水の流入により優占する環形動物や甲殻類は減少することが明らかとなった。
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© 2007 日本水処理生物学会
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