抄録
広宿主域、自己伝達性、水銀耐性プラスミドpJP4のEscherichia coli HB101から活性汚泥細菌への伝達性を調査した。E. coli HB101 (pJP4)を供与菌、活性汚泥細菌を受容菌として、寒天培地上でフィルターメイティングを行ったところ、伝達頻度は2.0×10-1– 5.8×10-1/供与菌、2.2×10-1/受容菌であった。検出されたトランスコンジュガント(trans conjugant)を同定したところ、その大半は一般的な活性汚泥細菌であるBurkholderia cepaciaやSphingomonas paucimobilisであることが推定された。pJP4の元々の宿主であるCupriavidus necator JMP134は、水銀(HgCl2)濃度50 mg/lまでの耐性を示したが、いくつかのトランスコンジュガントは、それよりも高い100 mg/lまでの耐性を示した。