抄録
琵琶湖から分離培養した2種類の微小植物プランクトンLeptolyngbya tenuis(Phormidium tenue)とSynechococcus sp. について、細胞染色等の特別な処理を施すことなく軟X線顕微鏡観察を行った結果、光学顕微鏡や電子顕微鏡では容易に観察し難いL. tenuisの細胞内顆粒とSynechococcusの粘質鞘の可視化に成功した。更に、X線顕微像からSynechococcusの粘質鞘に含まれる炭素量を見積ることができた。これらの結果により、軟X線顕微鏡法は、新規の微小植物プランクトンの観察手法としてだけではなく、ピコ植物プランクトンの含有炭素量を評価できる唯一の手法としても有効であることが示された。