抄録
本研究では、高効率嫌気消化のために亜臨界水加水分解による難分解有機廃棄物の前処理を実施した。下水処理汚泥と藍藻類を難分解性有機廃棄物として用いた。異なる処理温度で亜臨界水加水分解により前処理を行った2つの廃棄物を用いてメタン発酵を行うことで評価した。その結果、最適温度は180℃であった。下水処理汚泥からは、0.8 g/lのギ酸、8.6 g/lの酢酸、9.9 g/lのプロピオン酸そして0.6 g/lの酪酸が産生された。また藍藻類が産生する有毒物質ミクロシスチン濃度405.8μg/lは前処理において完全に分解された。メタンガス産生の積算は、下水処理汚泥からは43.2 ml、藍藻類からは54 mlであった。それら両方は、未処理のものと比較するとより高い生産量となった。従って、亜臨界水加水分解前処理により難分解廃棄物の効率的な嫌気消化を達成できた。