紙パ技協誌
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総説・資料
オンライン紙ロール巻き取り硬度測定機
―On-line RQP―
松田 光彦
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2006 年 60 巻 2 号 p. 225-231

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抄録
製紙工業においては,紙ロールの状態で大口ユーザに供給している製品の巻き取り硬度の不均一性がユーザ側での高速印刷時の紙切れ事故,印刷品質事故などの重大事故の原因のひとつとしてクローズアップされている。このために,従来の勘だけに頼る打音法や精度,操作方法に課題の多いシュミットハンマー方式に取って代わるものとして,フィンランドのTAPIO社は2003年にTapio Roll Quality Profiler“RQP”の販売を開始した。
野村商事株式会社はRQPの日本国内での販売契約をTAPIO社と結び,2004年2月より日本国内での製品紹介と販売活動を開始し,昨年度の年次大会でも紹介した。
Tapio社では2004年末にポータブル式RQPのノウハウを基に姉妹機としてのオンライン自動測定が行える,「Tapio On-line RQP」の開発を行い販売開始し,野村商事では早速このオンライン型RQPの国内販売も開始したところ,多くのお客様よりお問い合わせをいただき,すでに1台を納入させていただいた(2005年12月現在)。このオンラインRQPにより,出荷紙ロール全数の自動検査が行え,R値判定ソフト(オプション)を付加すれば不合格品の自動摘出も可能となり,品質管理の向上が図れる。
On-line RQPの概要,機能,導入事例,携帯型RQPとの測定結果の比較,詳細仕様などを報告する。
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© 2006 紙パルプ技術協会
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