勇払工場発電所では,発配電設備の非効率運用により,無駄なエネルギーを消費していた。非効率運用を着眼したきっかけは,受電点力率が進み10%となっていることを発見したことであった。その後,発配電フローを調査した結果,1号発電機が力率限定制御で運用しており,受電点における流出無効電力が余剰であることを判明した。受電点の力率は昼間帯において力率割引制度の関係上,受電点無効電力ゼロ(力率100%)で運用することが理想である。しかし,無効電力が工場外(北電側)に流出する運用は,発電機や変圧器などの損失に繋がる事となる。
以上より,今回の発表では,電気的な見地から発配電設備が抱える問題点の洗い出しを行い,平成17年11月に実施した「受電無効電力制御化による配電損失削減」について紹介する。