紙パ技協誌
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省エネルギー特集 II
リサイクルボイラの操業経験
河村 定幸
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キーワード: U4ボイラ, U2省エネルギー
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2006 年 60 巻 6 号 p. 848-853

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抄録

地球環境問題への関心が高まる中,三菱製紙では地球環境に「負の遺産」を残さず健全な状態で次世代へ引き継いでいくことを重要な経営課題とし,「三菱製紙環境憲章」の行動指針の筆頭に「CO2総排出量の削減」を取り上げている。その中で地球温暖化ガスの排出抑制を実現するために,2005年度中に1999年度CO2排出量実績の20%削減という目標を当社の取り組み目標として設定し,この目標達成への対策案の一つとして廃タイヤ,廃木材,工場内で発生するペーパースラッジ及びその他の可燃性廃棄物を燃料とするリサイクルボイラを八戸工場に建設し,2004年7月より営業運転を開始した。
この設備の稼働により,重油・石炭消費量の削減,購入電力量の削減,余剰電力売電量の増加といったエネルギーコストの削減,及びCO2排出量の削減に大きく寄与することとなった。本稿では,このリサイクルボイラの導入によるCO2排出量の削減およびエネルギーコストの削減事例について紹介する。

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© 2006 紙パルプ技術協会
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