紙パ技協誌
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総説・資料
染料インライン精密定量注入システム
―インライン注入による省力化と省スペース化の提案―
大野 敬一郎
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2006 年 60 巻 9 号 p. 1319-1323

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抄録

パルプへの染料注入工程は,染料とパルプの混合比率により,紙の品質が決まる重要な工程であり,この注入精度は一般的に±0.1%の誤差を要求される。しかしながら多くの現場では作業者が希釈水と染料を混合させた希釈タンクから希釈染料を取り出してパルプへ混合させており,この方法は作業者による液量の管理やタンクスペースが必要で,精密な濃度管理が難しく,配管や人員の省力化や省スペース化のためには染料を直接パルプラインへ注入できるインライン式が求められる。しかしながらインライン式においても連続流ポンプによるフィードバック制御を用いる場合,その注入精度は±5%であり,流量計や制御バルブ,またそれらを制御するコントローラを必要とし,大がかりなシステムを構築する必要がある。このため大幅な省力化は難しい。
しかも変動するパルプライン圧に対して,常に定量的に液を送液しなくてはならず,フィードバック制御では,圧変動に対して素早い追従ができない。
そこでハイセラポンプを用いたインライン注入システムの機能・特徴について報告する。

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© 2006 紙パルプ技術協会
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