紙パ技協誌
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パルプ特集 I
KP操業技術アンケート調査結果
(その2) 漂白工程およびアフター処理(晒再選)工程
パルプ技術 委員会浅野 康雄
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2011 年 65 巻 9 号 p. 884-894

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抄録

パルプ技術委員会が実施したKP操業技術アンケート調査結果報告のうち,漂白工程およびアフター処理について報告する。BKP工程は28工場,48系列(うちL:29系列,N:15系列,L・N切替え:4系列)あり,酸素脱リグニン工程がすべての系列で設置されていた。
ECF漂白の系列は40系列,前回調査時の3系列から大幅に転換が進んだ。漂白シーケンスは3段と4段が多く,ほぼ80%を占める。トップステージは25系列がD段であるが,A段とZ段も計15系列あった。80%の系列でアルカリ抽出段を過酸化水素または過酸化水素と酸素で強化し,また,90%以上の系列で過酸化水素が使用されていた。一方,ハイポの使用系列が11系列あったが,コンベンショナル漂白に限られた。
漂白工程入口カッパー価はLBKP10.0,NBKP12.0で前回調査時と変わらなかった。ECF工程の全有効塩素原単位はLBKP33.4kg/t,NBKP47.0kg/tでコンベンショナル漂白より高い数値であった。COD発生量はLBKP11.8kg/t,NBKP12.7kg/t,前回調査時よりも改善した。

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© 2011 紙パルプ技術協会
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