抄紙工程におけるオンラインカラー計には,従来から光源としてパルスキセノンランプが用いられてきた。パルスキセノンランプを用いたセンサは,高電圧チャージに時間を要するので連続測定ができないことや,蛍光効果を評価するための紫外照射を行う測定と行わない測定の比較を同測定領域に対して行えないことが課題としてあった。これらの課題を克服するため,当社は光源としてLEDを採用した新しいオンラインカラー計を開発した。当社のLEDカラー計は連続測定が可能であり,さらに白色LEDと紫外LEDの組み合わせを用いて個別に点灯制御することで紫外照射を行う測定と行わない測定の同領域測定も可能である。さらにこのLED点灯制御技術の応用により,センサの周囲に強い照明光が外乱として存在するときにその影響を測定から除去する機能も実現している。
また,反射型のセンサであるカラー計は,測定面との位置関係が変化すると,測定値が影響を受ける可能性があるという課題もあった。当社のLEDカラー計では,パスライン特性を最大限低減するよう設計された光学系を用いていること,赤外LEDを用いたパスライン位置の検出機能を有していること(当社特許技術)により,パスライン・パスアングル変動による測定値の感受性はほとんどなく,安定した測定が可能である。