紙パ技協誌
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総説・資料
クリタの目指す古紙利用のための総合的ソリューション
和田 敏
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キーワード: U3用水
ジャーナル 認証あり

2023 年 77 巻 3 号 p. 246-250

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抄録
古紙原料に由来する,欠点や断紙等の障害の発生は,様々な要因が考えられる。当社は,DXを活用し,S.sensing®システムを用いた連続水質測定による,系内各所の様々な水質データ及び,操業データを用いて多変量解析を行う事で,障害の発生を定量的に予測出来,かつ発生要因の重要度を推定出来る,精度の高い解析手法を開発した。また本手法を用いる事で,一定時間後に発生する障害についても予兆する事ができた。この解析手法は,誰でも定量的,普遍的な解析が可能になるため,今後問題となると思われる人手不足やベテランオペレーターの退職による経験知の伝承を,補完できると考える。
古紙を原料とする製造工程で,この解析手法から導き出される,水処理に関する影響度の高い要因は,微生物の汚染状況を示す酸化還元電位および,古紙中に含まれるSSや灰分,微細成分を示す濁度・UF値である。酸化還元電位は,微生物による腐敗が原因であり,当社の系内清浄化システム「ファジサイド®」を用いる事で,変動を抑制する事ができる。濁度やUF値は,系外へ除去し,次いで無害化する事が重要であり,ピッチ成分に応じて適切なピッチコントロール剤や凝結剤の適用により,変動を抑制する事が出来る。
これらの解析手法と解決手段を適切に組み合わせて実施する事で,古紙利用時に発生する障害に対して,水処理に関する確度の高い対策が出来るようになる。
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© 2023 紙パルプ技術協会
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