昨今の工業製品の色管理は非常に厳密に行われ,製紙業界も同様に高い品質管理が求められる。
ライン内で紙の色を計測する事に加えて,ターゲット値とのズレ幅を補正するフィードバックを導入されているケースも増えてきている。一方で,その方法が充分に議論がされたものかどうかとなると話は別で,紙の特性や,測色機の特性によっては「一応」測色をしてフィードバックを掛けているに留まっているケースも少なくない。
そこで抄紙機のシステム内で色を出来るだけターゲットに安定的に近づけるために何が必要かを分解して検討していくと,紙のどの位置で計測を行い,どの様な性能を持った測色機が理想的かが見えてくる。
具体的な方法と仕様を例に挙げながら,高次元での色の自動管理の方法を提示する。