紙パ技協誌
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3Dスキャナを用いたボイラ内水管減肉非破壊検査技術の現状と展望
東 修
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キーワード: U0その他
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2024 年 78 巻 4 号 p. 269-272

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抄録

アンリツは,国内紙パルプ企業保有の循環流動層ボイラを対象に2022年冬より技術検証を行い,のべ10回の計測を実施した。ボイラ特殊環境での測定時におけるノウハウを獲得し,一年で倍以上の測定速度向上を果たした。結果分析にかかる時間も数日から1,2日程度に短縮している。当技術はNDT用途に特化したソフトウェアUI開発が肝要となるため,ソフトウェア開発先と連携を深めている。現在超音波検査を正とする電気事業法の検査要領も,将来3Dデータと超音波検査のデータの相関性が蓄積されれば,有効なスクリーニング方法として認知され,ボイラ減肉検査の時短と安全操業に寄与すること大と考える。加えて,3Dスキャナはボイラ側面水管だけではなく,耐火材,パイプ,タンク,回転体のブレードなどおよそ表面が摩耗するものに関しては形状評価できるものであるため,プラント向けNDT技術として広範囲に技術の認知をはかっていきたい。

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