ロータリプレスフィルタはカナダのケベック工業研究所 (CRIQ) により開発され, 同国フォーニヤ社により製造, 販売されている新しい脱水機構を持つ回転加圧脱水機である。2002年からは巴工業株式会社で国産を開始した。高い脱水性能を有し, 機構が簡単, 密閉構造で臭気の発生がない, コンパクトでエネルギーコストを低減でき維持管理性に優れているため, これからの時代に合致した脱水機と考えられる。現在日本国内だけで14台 (下水含む) の納入実績を油脂, 製紙工場排水汚泥向けにも, 2ヶ所 (3台) の納入実績がある。また, 実験機による各種処理物の脱水実験も継続して実施しており, 良好な結果が得られている。本稿ではロータリプレスフィルタの機構, 脱水原理について紹介する。また, 製紙排水汚泥の脱水の際に起こった問題を解決した, バーチカルリストリクタ型のロータリプレスフィルタの機構, 脱水原理及びこれまでに実際に行った実験データを他機種との比較を交えて紹介する。