紙パ技協誌
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製紙機械用電機品のリニューアルと省エネ
関根 茂
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2003 年 57 巻 4 号 p. 509-517,023

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抄録

1951年に日本初のセクショナル駆動方式の抄紙機が稼働開始して以来, セクショナルドライブシステムは飛躍的な進歩を遂げ, 現在は, 最新鋭全デジタルACドライブシステムが完成され, 新設抄紙機には, 広く適用されている。このように長い間に適用されてきたドライブシステムは故障率の増加が心配される磨耗故障期に達しているものでも, まだリニューアルされていないものがある。ドライブ装置は, アナログDCドライブから, デジタルDCドライブ, デジタルACドライブへと急速な変遷を遂げており, アナログドライブ装置については, 予備品確保の困難さ, 制御性能の不安定さ等の問題が表面化する時期が近づこうとしている。今後, 機械のスクラップアンドビルド計画と同様にドライブ装置の早め早めのリニューアル計画が推奨されるが, リニューアルに当っては, 技術的な検討項目をいろいろな観点からクリアーにして行く必要があり, 概略的なポイントの紹介をした。また, 旧来の高圧省エネ用インバータの更新には, 最近になって商品化された高圧インバータの適用が可能になってきた。また今まで固定速で運転していた高圧モータも高圧インバータを適用し, 可変速運転により大幅な省エネ効果も期待できる。

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