Journal of Traditional Medicines
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Anti-obesity effect of Forsythia leaf extract containing polyphenolic compounds and its mechanism
Sansei NishibeShigeharu YamaguchiMasateru HasegawaKoji ObaTakahiko Fujikawa
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2012 年 29 巻 3 号 p. 149-155

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抄録

ポリフェノール化合物との食餌摂取は食餌誘導肥満の抑制につながるものである。 レンギョウ葉 (モクセイ科) はポリフェノール化合物のフィリリンとフォルシアシドを多く含有している。 このレンギョウ葉から調製したレンギョウ葉エキス (FLE) の抗肥満作用を高脂肪食を摂取させたラットで調べた。
高脂肪食を与えたラットを対照群 (0 % FLE), 2 つの FLE 投与群 (2.5% FLE と5.0% FLE) の 3 群に分けた。 対照群に比べて, 2 つの FLE 投与群は体重, 腎臓周囲白色脂肪組織, 精巣周囲白色脂肪組織, 褐色脂肪組織, 肝臓いずれの重量も有意に減少した。 血清においては, 中性脂肪および遊離脂肪酸値いずれも 2 つの FLE 投与群で有意に低値であった。
さらに FLE の抗肥満作用のメカニズムを明らかにするため, リアルタイム PCR による肝臓および脂肪組織の遺伝子発現解析を行った。 肝臓のβ―酸化に関わる Fatp, Cpt1a, ACADVL は対照群に比べ, 2 つの FLE 投与群で発現量が有意に増加していた。 白色および褐色脂肪組織では脂肪代謝に関わる PPARγ, アディポネクチン, UCP1 が対照群に比べて発現量が有意に増加していた。
この結果は高脂肪食での FLE 摂取が食餌誘導肥満の予防に有効であることを示すものである。

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© 2012 Medical and Pharmaceutical Society for WAKAN-YAKU
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