抄録
マウスおよびモルモットを用いてMC903の抗原性を検討し,以下の結果を得た。1. MC903を単独あるいはAlumと共にマウスに感作したところ,MC903に特異的なIgE抗体は産生されなかった。2. MC903を単独あるいはFCAと共にモルモットに感作したところ, MC903による反応惹起に起因した能動性全身アナフィラキシー症状の発現は観察されず,モルモット4時間PCA反応においてもMC903に特異的なIgG1抗体の産生は認められなかった。3. 陽性対照として用いたOVAでは,OVA特異的なマウスIgE抗体およびモルモットIgG1抗体が産生され,強い能動性全身アナフィラキシー反応も観察された。以上の結果から,本試験においては,MC903のマウスおよびモルモットへの感作によりI型アレルギーを引き起こす細胞親和性抗体(マウスIgEおよびモルモットIgG1)の産生およびモルモットにおける能動性全身アナフィラキシー症状の発現は認められなかった。