抄録
MC903の変異原性の有無を検討するため, S. typhimurium (TA100, TA98, TA1535, TA1537)およびE. coli (WP2uvrA)を用いた復帰突然変異試験,哺乳類の培養細胞(CHL細胞)を用いた染色体異常試験およびマウスを用いた小核試験を実施し,以下の結果を得た。1.復帰突然変異試験では,代謝活性化系の有無にかかわらず,MC903の最高用量1250~5000 μg/plateにおいても,供試した全ての菌株に復帰突然変異コロニー数の増加は認められなかった。2. 染色体異常試験では,MC903の50%細胞増殖抑制濃度26 μg/mlを含む24および48時間処理による直接法,同濃度63 μg/mlを含む代謝活性化法のいずれの条件においても,染色体異常は誘発されなかった。3. 小核試験では, MC903の250~2000 mg/kgで小核出現頻度に有意な増加は認められなかった。以上の結果から,MC903は突然変異および染色体異常などの誘発性を有していないと推察された。