Journal of UOEH
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ピリドキシン大量投与によるラットの精巣障害
森 晃爾海道 昌宣藤代 一也井上 尚英
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1989 年 11 巻 4 号 p. 455-459

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抄録
ウイスター系雄性ラットに対し, 125mg/kg, 250mg/kg, 500mg/kgおよび1,000mg/kgの塩酸ピリドキシンを1日1回, 週5回腹腔内投与し, 精巣および精巣上体の臓器重量と各部位に存在する精子数に対する影響を調べた. その結果, 6週間後では, 500mg/kgおよび1,000mg/kg群で精巣および精巣上体の重量の著しい減少を認め, また125mg/kgおよび250mg/kg群でも有意な精巣上体重量の減少を認めた. また500mg/kgおよび1,000mg/kgの群では, 精巣および精巣上体中の精子数の著しい減少を認め, 250mg/kgでも精巣上体の尾部および体部において精子数の減少が認められた. 以上より, ピリドキシン(ビタミンB6)の大量投与は精巣に障害を及ぼすことが明らかとなった.
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© 1989 産業医科大学
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