Journal of UOEH
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感染症発生要因からみた医療施設(病院)内感染とその対策
有働 武三
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1998 年 20 巻 4 号 p. 361-368

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抄録
医療手段, 医療技術の進歩はさまざまな様相で院内生息菌の適応的な進化を促し, 入院患者の個々の基礎疾患に起因した病態の感染に対する抵抗性にも多様な修飾をみるにいたり, さらには各種医療器材を含む入院患者周辺環境における予期せぬ汚染源, 汚染経路, 汚染菌種などに原因した院内感染例が次第に特徴的となりつつある. こうした医療環境の今日的な状況を的確に認知し, 適切な対策を施すための責任と努力がいま医療人に対する課題として問われている. 医療手段や医療技術の進歩によってもたらされる院内感染に対するさまざまな対策活動には必然的に高度な知識や技術が求められる. そうした活動を支える一助として, 今日の医療環境における保健・衛生学的側面に触れた.
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© 1998 産業医科大学
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