Journal of UOEH
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[症例報告]
診断に分離菌の遺伝子解析が有用であったHelicobacter cinaedi菌血症の3例
笹原 陽介 野口 真吾渡橋 剛島袋 活子生越 貴明矢寺 和博吉井 千春迎 寛
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2015 年 37 巻 4 号 p. 293-298

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抄録
Helicobacter cinaedi感染症は免疫不全患者に起こりやすく,近年,本菌による感染症の報告が散見されるが,血液培養結果に占める本菌の分離頻度は低い.われわれは,1年10ヶ月間に3例のHelicobacter cinaedi:菌血症患者を経験した.症例1は77歳女性,間質性肺炎でステロイド・免疫抑制剤使用中,症例2・3はともに71歳男性,肺癌で抗癌剤加療中であった.3症例とも培養では菌の同定に至らなかったが,症例1は16S rRNA遺伝子の塩基配列をもとにした解析,症例2・3はnested polymerase chain reaction法で同定した.Helicobacter cinaedi菌血症は再発率が高く,また,抗菌薬の長期投与が必要であるが,本菌の同定には遺伝子解析による評価が有用であると考えられた.
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© 2015 産業医科大学
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