Journal of UOEH
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腸骨内板の破壊を伴い巨大嚢胞性病変を有する急速進行性骨溶解を発症したセメントレス人工股関節全置換術の1例
濱田 大志, 森 俊陽 , 塚本 学, 山中 芳亮, 内田 宗志, 酒井 昭典
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2018 年 40 巻 4 号 p. 307-312

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抄録
セメントレス人工股関節全置換術(THA)の術後に,腸骨内板の破壊を伴った巨大な嚢胞性病変を有する急速進行性の骨溶解を認めた1例を経験した.59歳の女性患者で,THA術後11年で左股関節痛が出現,その時点で寛骨カップ周囲に骨溶解を指摘された.術後12年で強い左股関節痛のために救急搬送された.コンピュータ断層撮影(CT)では,骨盤腔内の嚢胞性病変が腸骨内板を破壊しており,磁気共鳴画像法(MRI)は,T1強調画像およびT2強調画像ともに,腸骨の出血性嚢胞病変の高い信号強度領域を示した.ライナーとヘッド交換に加え,骨移植とカップの再置換を要した.また嚢胞性病変を除去し,腸骨内板に塊状同種骨移植を行った.骨溶解および嚢胞性病変が同時期に生じた場合,病変による骨組織の破壊は,インプラント周囲のみにとどまらず,インプラントから遠く離れた部位(腸骨翼や腸骨内板など)にも及ぶ可能性がある.遠隔または嚢胞性病変の存在を検出するために,CTまたはMRIの追加検査が有用と考えられた.THAに伴う骨溶解および嚢胞病変が共存する場合に重度の合併症が起こるため,早期の診断と治療が重要である.
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© 2018 産業医科大学
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