ティラピア下垂体の成長ホルモン(GH)の局在を特異抗血清を用いて, プロテインA-金法により免疫電顕的に検索した. GH産生細胞の微細構造およびGHの抗原性とも, 過ヨウ素酸-リジン-パラフォルムアルデヒド(PLP)固定液による前固定と四酸化オスミウムによる後固定した試料で最もよく保存されていることが確認された. 免疫陽性の20-40nmの金粒子は, その微細構造上の特徴からGH産生細胞と同定されている細胞群の分泌顆粒上に限局して沈着しているのが観察された. 本法はオスミウム固定を施した超薄切片上で細胞内抗原の局在を検出する非常に有効な方法であるといえよう.