住宅総合研究財団研究年報
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木造戸建住宅のLCにおける発生物質の環境へのインパクト評価
岩下 剛黒木 荘一郎鳥居 修一甲斐 敬美
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ジャーナル オープンアクセス

2002 年 28 巻 p. 227-238

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抄録

 本研究は,木造住宅から発生する物質の環境へのインパクト評価手法の構築を目的として,ライフサイクル評価,居住環境実測,被験者実験による快適性評価を行った。木造住宅から発生する物質の環境影響については,LCAソフトウェアを用いて,マクロな視点での分析・評価法を調査した。木造住宅から発生する化学物質の実態は,内装材に無垢の杉が使用されている木造住宅,通常の壁紙が使われている在来軸組木造住宅で実測を通して調査した。これにより,木質系建材から放たれる天然由来の化学物質の発生が長期にわたって顆著であることがわかった。また,天然由来の化学物質の臭気が,人間の知覚空気質に及ぼす影響を被験者実験により調査した。

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© 2002 一般財団法人 住総研
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