2007 年 33 巻 p. 89-98
アーバンビレッジは,バブル崩壊後の1980年代末期から90年初頭にかけて提起された新しい都市づくり運動で,同時期に発生した北米におけるニューアーバニズム運動と思想的・社会的・技術的に重なる部分が多い。その後10年強の実践を経て,アーバンビレッジというコンセプトは各国にひろがりをみせている。本研究ではこうした流れと実践事例を広く系統的に分析してアーバンビレッジの全体像を押さえるとともに,人口減少時代の新たな住環境ビジョンとしてわが国でもアーバンビレッジが有効であるとの認識のもと,横浜をフィールドとしてアーバンビレッジ戦略を提案するものである。