住宅総合研究財団研究論文集
Online ISSN : 2423-9887
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環境工学的手法を用いたヴァナキュラー住宅に関する研究
連成数値解析・現地実測による環境評価
早乙女 強細江 いずみ鈴木 雄介村上 周三藤井 明
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ジャーナル オープンアクセス

2007 年 33 巻 p. 357-368

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抄録

 ヴァナキュラー住宅には建築環境工学的にみて合理的な様々な工夫が施されており,これらの工夫の有効性の解明は環境負荷の少ないサステナブル建築の提案につながると考えられる。本研究ではヴァナキュラー住宅に施された種々の工夫が屋内環境に与える効果を,数値解析と現地実測を通して評価を行った。研究対象として,世界の特徴的な気候区分に着目し3つのヴァナキュラー住宅を選出し検討した結果,いずれの住居においても施された工夫が屋内環境の改善のために有効であることが定量的に確認された。現代建築のデザインにおいて,地域の気候を反映したヴァナキュラーな建築様式の視点に学ぶことは,パッシブ手法を施す上で有効であることが明らかになった。

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© 2007 一般財団法人 住総研
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