2008 年 34 巻 p. 397-407
本研究では,住宅地計画におけるサステイナブル・デザインの検証を目的とし,再生事業が行われたオランダのバイルマメーア住宅団地を対象に,外部空間の多様化を住棟立面と屋外領域の複合により把握することで,それぞれの状況形成を表出要素により確認した。まず事業計画を検討することにより,23の外部空間に面する94事例の住棟立面を抽出した。また,関係者へのインタビューの意匠操作に関する内容から,住棟立面および屋外領域に関する外部空間の構成要素を抽出した。住棟立面と屋外領域における要素の複合から9タイプの断面構成を見出し,各断面構成における表出要素を検討することで,外部空間の構成が状況形成に寄与していることを確認した。