2008 年 34 巻 p. 89-100
本研究のねらいは,集落景観を形成・維持・管理してきた伝統的システムの機能・組織等を明らかにしたうえで,過疎・高齢化などにより機能しなくなった部分について,どのようなサポートを行うべきかを実践的に提案することにある。対象は2005年12月に重要伝統的建造物群保存地区に選定された徳島県三好市東祖谷落合集落とし,伝統的環境維持システムの変容について調査して,集落景観を保全していくうえでの課題を明らかにした。さらに,今後必要と考えられる集落外からのサポートのあり方について提案した。