抄録
本研究は,メキシコ・シティの地区改良コミュニティプログラム(PCMB)を対象とし,2007年度採択プログラム45件から,参加の程度,独創性,達成度が高い地区を4件抽出し,各地区の都市民衆運動およびそれに準ずる活動の前史とPCMBの実施プロセス,実施後の展開との関係性について調査を行った。結論として,PCMBが地区の実情に応じて様々な公共空間整備に寄与していること,従前の住環境改善の組織的取り組みがPCMB実施の効果を高めていることを明らかにした。また,PCMB実施上の指針として,1.制度的資源の活用,2.地域的資源の開拓,3.地域アイデンティティの醸成,4.手法の明文化・継承の4点を提示した。