抄録
感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)に指定されている1~5類99疾患のうち,52疾患が人獣共通感染症であると考えられている。特に1~4類に限れば,じつに58疾患中48疾患で,動物が関与する場合があると考えられている。それらの疾患のうち,実際は動物以外からの感染の方が多いと考えられるデング熱などの疾患を除くと,E型肝炎,エキノコックス症,オウム病,ブルセラ症,野兎病,レプトスピラ症などで国内患者が報告されている(表1)。しかしながら,パスツレラ症や猫ひっかき病など,愛玩動物から感染する,感染症法に指定されていない人獣共通感染症もあり,こちらも注意すべき問題となっている。