日本獣医師会雑誌
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小動物臨床関連部門
標準的な治療に加えピモベンダン療法を長期間にわたり実施した拘束型心筋症の猫の1例
竹村 直行宮川 優一冨永 芳昇戸田 典子
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キーワード: , 心不全, 拡張能
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2012 年 65 巻 2 号 p. 142-146

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抄録
各種検査所見に基づき,6歳,避妊済み雌のアメリカン・ショートヘアを拘束型心筋症と診断した.ベナゼプリル(0.5mg/kg)及びスピロノラクトン(2mg/kg)に加え,ピモベンダン(0.25mg/kg)による治療を開始した(いずれも1日2回).第7病日に食欲及び運動耐性は改善し,胸水が消失した.しかし,第9病日にピモベンダンの投与のみを中止したところ,第14病日にふたたび胸水の貯留が確認された.その後,ピモベンダンの投与を再開し797日間の経過時点で,左房サイズの縮小及び拡張期左室内径の増大が認められ,また投与再開後うっ血症状は再発しなかった.以上のことから,ピモベンダンは拡張障害を特徴とする猫に対する心不全療法の一部として有益な効果を発揮する可能性があると考えられた.
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© 2012 公益社団法人 日本獣医師会
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