日本獣医師会雑誌
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産業動物臨床・家畜衛生関連部門
乳用哺乳子牛におけるホルムアルデヒド中毒の1例
阿部 憲章高橋 真紀熊谷 芳浩後藤 満喜子昆野 勝
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2014 年 67 巻 2 号 p. 129-133

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抄録

岩手県内の1酪農場で,前日までと異なる発酵乳が給与された哺乳牛10頭中9頭が虚脱及び呼吸速迫を示して急死した.病牛2頭の第四胃と近位十二指腸に出血を伴う壊死性炎が観察され,同牛の第四胃内容並びに哺乳牛に与えた発酵乳からホルムアルデヒドが検出された.ホルムアルデヒドの代謝産物とみなされるギ酸が病牛4頭の血清から検出され,同濃度は8.5~42.6mg/lであった.得られた成績から,本事例をホルムアルデヒド中毒と診断し,同化学物質が混入した発酵乳を中毒の原因と特定した.

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© 2014 公益社団法人 日本獣医師会
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