日本獣医師会雑誌
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産業動物臨床・家畜衛生関連部門
Histophilus somni が分離された乳房炎の1症例
大石 大樹蓮田 安信中常 路子上野 勇一
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2017 年 70 巻 11 号 p. 735-739

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抄録

2015年4月下旬,山口県中部の酪農場で6歳のホルスタイン種が左前後乳房で乳房炎を発症した.治療後いったん改善したが,5月上旬に左前乳房炎が再発し,細菌検査でHistophilus somni が1.7×104CFU/ml 分離された.抗菌薬治療実施後も慢性化し,6月中旬に盲乳処置された.分離後の当該牛追跡調査及び同居牛スクリーニング検査ではH. somni は分離されなかった.主要外膜蛋白質(MOMP)遺伝子塩基配列解析の結果,本症例の分離株は1999〜2015年に山口県の牛から分離されたH. somni 22株とは異なるクレードに分類され,過去の県内分離株とは由来が異なると推察された.海外の症例と同様に,H. somni の乳房炎は単独発生で慢性化する傾向にあることが本症例から再確認された.

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