2018 年 71 巻 5 号 p. 245-249
神奈川県内で生産されたコーンサイレージ11検体及びグラスサイレージ5検体を対象に,18種類のカビ毒について汚染実態を調査した.その結果16検体中15検体からカビ毒が検出された.しかし,検出量は全体的に低く,管理基準値が設けられているデオキシニバレノール(DON),ゼアラレノン(ZON)及びアフラトキシンも管理基準値以下であった.一方で,トリコテセン類とフモニシン族あるいはトリコテセン類,フモニシン族及びZONの複合汚染が多く認められた.多くの家畜で複数のカビ毒を摂取した場合の毒性の相加作用及び相乗作用が報告されており,複合汚染による影響が危惧される.また,肉眼的に変敗,カビの発生が多く観察されたものの,カビ毒はほとんど検出されない飼料があった一方で,肉眼的には異常が認められなかった多くのサンプルからカビ毒が検出されたことから,サイレージの肉眼的な状態とカビ毒の有無は連動しないことが示唆された.