日本獣医師会雑誌
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獣医公衆衛生・野生動物・環境保全関連部門
輸入カニクイザルにおける結核症の集団発生事例
大江 紗希岡村 直美阿久澤 義徳近松 絹代山田 博之村瀬 良朗御手洗  聡
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2018 年 71 巻 7 号 p. 369-375

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抄録

日本に輸入され,動物検疫所において検疫を実施していたカニクイザル32例において,ツベルクリン反応検査を実施したところ,9例が陽性または擬陽性と判定された.結核症が疑われる臨床症状は認められなかったが,病理組織学的に,肺,縦隔リンパ節等の臓器で抗酸菌を伴う結節性病変が認められ,細菌学的に,これらの臓器からMycobacterium tuberculosis(結核菌)が分離された.ツベルクリン反応検査及び病理学的検査の結果から,当該カニクイザル群に結核菌が数カ月以上前に侵入した後,同群内に伝播し拡散した状態にあったものと推察された.さらに,スポリゴタイピングにより遺伝子型別を実施したところ,分離菌の遺伝子型はEAI2_MANILLAと判定された.

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