日本獣医師会雑誌
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産業動物臨床・家畜衛生関連部門
養豚農場での活用を想定した非外科的胚移植技術の検討
大曲 秀明三角 浩司宮下 美保永渕 成樹山下 祥子星 宏良平山 祐理吉岡 耕治
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2019 年 72 巻 5 号 p. 285-290

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抄録

胚移植による子豚の生産を養豚農場において実施可能とするため,ガラス化保存胚の加温・希釈後の保温時間及び非外科的胚移植におけるレシピエントの体勢について検討した.ドナー胚としてガラス化保存胚を加温・希釈処理した直後の胚及び同処理後38℃の温湯内で2時間保温した胚を用いた.移植操作時のレシピエントの体勢は,立たせた状態(立位)及び鎮静下で横たわって静止した状態(横臥位)とした.移植は,子宮深部注入カテーテルを用いた非外科的胚移植を計25頭に実施した.その結果,どちらの胚を用いても横臥位でのみ産子が得られた.この結果を受け,佐賀県畜産試験場で加温・希釈処理したガラス化保存胚を,市販の魔法瓶を用いて38℃温湯内で保温した状態で県内の養豚農場2農場に輸送し,農場内で飼養する計10頭のレシピエントを横臥位にして非外科的に移植した.その結果,1頭で受胎を確認したが,分娩には至らなかった.

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© 2019 公益社団法人 日本獣医師会
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