日本獣医師会雑誌
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産業動物臨床・家畜衛生関連部門
哺乳豚のStreptococcus suis 血清型14型による髄膜炎及び心外膜炎を呈した豚レンサ球菌症
船守 足穂伊藤 弘貴河村 美登里細川 久美子鈴藤 和大倉 正稔芝原 友幸
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2019 年 72 巻 9 号 p. 533-538

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抄録

広島県内の一養豚農場で死産及び神経症状を呈する産子が散発した.2頭の剖検では心臓に線維素析出を認め,組織学的にはグラム陽性球菌を伴う化膿性髄膜炎及び線維素化膿性心外膜炎を認めた.主要臓器からはStreptococcus suis 血清型14型が分離され,脳,脊髄及び心臓の病変部にみられたグラム陽性球菌はS. suis 血清型14型に対する特異的抗体に陽性反応を示した.分離菌株はすべてパルスフィールドゲル電気泳動(PFGE)で同一パターンを示し,Multi-Locus Sequence Typing(MLST)ではSequence Type 1(ST1)に型別されたことから,本症例を同一クローン由来のS. suis 血清型14型ST1株による豚レンサ球菌症と診断した.本症例は,国内で初めてS. suis 血清型14型を免疫組織化学的染色により確定診断した貴重な症例であると考えられた.

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