2020 年 73 巻 12 号 p. 741-745
牛白血病のうち,地方病性牛白血病(以下,EBL)は牛白血病ウイルス(以下,BLV)の感染に起因して発生する.従来,ELISAによる抗BLV抗体検出によりBLV感染の確認を行っていたが,PCRによる新たなBLV検出法を検討した.組織の採取に白金耳を用い,DNA熱抽出法と既報のプライマーを用いたシングルPCRを組み合わせたPCR法(以下,白金耳法)を考案し,手技の簡易化・迅速化を図った.PCR産物の遺伝子解析では,既知のBLV遺伝子と99.55%の一致を認め,白金耳法のBLV検出精度が確認された.また,EBL症例,散発性牛白血病症例,陰性対照牛全個体におけるnested PCRと白金耳法のBLV検出結果はカッパ係数0.82と高い一致度を示した.以上の結果から,白金耳法はBLV検出法として有用であると考えられた.