国内の豚のブルセラ症の抗体検査は,2022年度から試験管凝集反応試験及び補体結合反応試験により実施されている.しかし,国内では両試験の実施実績が少なく,結果判定の妨げとなる非特異反応や抗補体作用に関する情報がなかった.本試験では,これらの情報を得るため,家畜改良増殖法に基づく豚の種畜検査の余剰血清を用いて両試験を実施した.試験管凝集反応試験では,32/109(29.4%)の血清で非特異反応と考えられる凝集が認められ,そのうち2血清が疑反応と判定された(特異度98.2%).補体結合反応試験では8/92(8.7%)の血清で抗補体作用と考えられる溶血阻止が認められ,そのうち5血清が陰性でないと判定された(特異度94.6%).今回の試験結果は,今後国内で両試験によりブルセラ症の抗体検査を実施していくうえで参考となる.