日本獣医師会雑誌
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産業動物臨床・家畜衛生関連部門
黒毛和種子牛の脛骨骨折10症例に対するプレート固定術の治療成績
樋口 徹宮越 大輔佐藤 正人海道 磨里加治原 彩子後藤 忠広
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2024 年 77 巻 3 号 p. e27-e32

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抄録

2016~2020年までの間に黒毛和種子牛の脛骨骨折10症例に対し,プレート固定手術を行った.うち1頭はプレート抜去後に再骨折し,再度プレート固定手術した症例であった.症例牛は1日齢から4カ月齢で,体重は30~105 kgであった.用いたプレートは,ダイナミックコンプレッションプレート(DCP)3頭,DCP 2枚が2頭,ロッキングコンプレッションプレート(LCP)1頭,LCPとDCP 4頭であった.内固定が崩壊した1頭以外は治癒し,本来の飼養目的に復した.適切な長さとタイプ,ダブルプレート固定法の選択と,正確な手技の適応が重要と思われた.子牛の脛骨骨折はプレート固定術により,併発症としての変形癒合,骨癒合不全,成長遅延が少ない良好な治癒が得られた.

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