2026 年 79 巻 2 号 p. e21-e27
国内における法獣医学の認知度を明らかにすることを目的に,インターネットによるアンケート調査を行った.獣医学生のうち58.9%が法獣医学という分野を知っていた一方,臨床獣医師は34.8%が知っていると回答した.2019年の動物愛護法の改正で,獣医師に対して虐待の通報が義務付けられたことに関する質問では,70.6%の獣医学生が知っていた一方で,臨床獣医師は51.3%が知っていたと回答した.臨床獣医師のうち,虐待動物の診療経験があるのは13.9%で,虐待が疑われた動物の診療経験があるのは36.1%であった.アンケート調査の結果,法獣医学は臨床獣医師よりも獣医学生の関心が高いことが明らかとなった.一方,臨床獣医師の半数が虐待された,または虐待が疑われる動物の診療経験があり,法獣医学の重要性が浮き彫りとなった.