2026 年 79 巻 6 号 p. e52-e59
犬と猫の血液透析には動物用血液透析装置または人用の多用途血液処理用装置が用いられる.しかし,動物用血液透析装置は透析液流量を300 ml /min未満に設定できないため,低体重の犬猫には高い透析効率となる.多用途血液処理用装置は血液回路のプライミングボリューム(以下,PV)が30~50 ml 程度と多い.そこで,本研究ではこれらの問題を解決するために,犬猫への輸液ポンプを用いた血液透析の施行が可能か基礎検討を行った.本研究では輸液ポンプ3台とシリンジポンプ1台,血液・医薬品加温器1台で血液透析システムを構成した.本システムの血液回路PVは19 mlと既存装置よりも少なく,流量誤差は±5%以内であった.返血液温度は30℃を下回るが,透析液流量を低流量にすることで透析効率を低下させることが可能であった.