日本獣医師会雑誌
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腎炎を伴った病鶏から分離された鶏伝染性気管支炎ウイルスの性状
山中 盛正網本 勝彦平松 計久中井 正久佐々木 文存
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1988 年 41 巻 6 号 p. 416-420

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抄録

1986年から1987年の間に認められた, 各地の腎炎を呈する病鶏の腎より分離した鶏伝染性気管支炎 (IB) ウイルス7株の血清学的性状, および, SPFヒナに対する病原性について比較検討した.
交差中和試験から, 各分離株は3つの血清タイプに分けられたが, いずれも既知株である, M-41, A-5968およびGray株とは異なる血清タイプと考えられた.
発育鶏卵で24代継代した材料の初生ヒナ点眼・点鼻接種, あるいは45週齢ヒナ静脈内接種により, 分離株7株中6株は, 野外例と同様の腎病変の形成を認めたが, 株により, その発現率には差異が認められた.
分離株の血清タイプ, および, 分離地域とヒナの腎に対する病原性との間には関連性が認められた.

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