日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
Print ISSN : 0446-6454
ISSN-L : 0446-6454
ピンクアイの治療比較試験
鉾之原 節夫小野 哲士
著者情報
ジャーナル フリー

1988 年 41 巻 9 号 p. 630-634

詳細
抄録

ピンクアイ (伝染性角結膜炎) の治療法として, 点眼法, 眼球結膜下注射法, 眼瞼結膜下注射法を比較試験した結果, 次のような成績を得た.
1) 点眼法では最高20日間の治療を要し, 治療薬剤は3種類必要であった.
2) 眼瞼および眼球結膜下注射法は, 軽~中症例では1回の注射で治癒した.
3) 化膿性角膜炎, 角膜潰瘍, 眼瞼結膜潰瘍の存在する重症例においては, 隔日に3回の注射で治癒した.
これらの結果から眼瞼 (球) 結膜下注射法は, ピンクアイの治療法として放牧牛に発生した場合や大発生の際, 省力的で優れた方法であることがわかった.

著者関連情報
© 社団法人 日本獣医師会
前の記事 次の記事
feedback
Top